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みよし風土記の丘ミュージアム「春を待つ 三次人形とひな人形−受け継がれる想いの形−」

掲載日:2020年1月15日
 広島県北部では、かつてひな祭りを「節句」と呼び、旧暦の3月3日に「どろでこ(土人形)」などを飾って子どもの成長を祈っていました。古くから初節句を祝って贈られた「三次人形」はその代表的なものです。人形を贈る大人たちの想い。成長とともに膨らむ人形を贈られた子どもたちの想い。あるいは、人形の制作にあたって込めた制作者の想い。ひな人形を飾るひな祭りは、様々な人の想いが込められた伝統行事ということがいえます。

 本展では、古くから伝わるいろいろな種類の三次人形をご覧いただき、県北の伝統的なひな祭りを紹介します。また、県内の遺跡から見つかっている中世から近世にかけての木製の人形(ひとがた)や土人形のほか、明治時代から現在までのひな人形やひな壇飾りを通して、様々な想いを込めて受け継がれてきた人形や伝統行事の歴史に迫ります。
(みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)館長 田邊英男)

みよし風土記の丘ミュージアム「春を待つ 三次人形とひな人形−受け継がれる想いの形−」令和元年度 新春の展示会
【展示内容】三つの章立てによって、人形とそこに込められた人々の想いの歴史を紹介します。
第1章「発掘された人形たち」
 草戸千軒町遺跡(福山市)出土の木製の人形(ひとがた)や広島城出土の土人形を展示します。人はいつから人形に想いを込めるようになったのか、その歴史に迫ります。
第2章「三次人形の世界」
 三次人形の代表ともいえる天神をはじめ、娘物や武者物など多岐にわたるジャンルの三次人形を展示し、県北部の伝統的なひな祭りを紹介します。
第3章「古今のひな人形」
 明治時代から現代に至るまでのひな人形や、共に飾られるひな道具を通して、ひな祭りという行事に込められる想いを紹介します。
【会場】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)(三次市小田幸町122)
【会期】1月24日(金)〜3月15日(日)
【時間】9:00〜17:00(入館は16:30まで)
【休館】毎週月曜日(2月24日は開館)、2月25日(火)
【料金】一般200円(160円) 大学生150円(120円) 高校生まで及び65歳以上は無料
※( )は20名以上の団体料金
【関連行事】
1 記念講演会
日時:令和2年3月7日(土)14:00-16:00
演題:「発掘された伏見人形―全国の土人形のルーツ―」
講師:山本雅和((公財)京都市埋蔵文化財研究所)
2 早春の演奏会
日時:令和2年3月1日(日)11:00-12:00、14:00-15:00
演奏:小田きみこ(琴) ほか
3 お茶席
日時:令和2年3月8日(日)10:00-15:00
お点前:森本美知江 ほか
4 展示解説会
日時:令和2年2月2日(日)14:00-15:00、3月1日(日)13:00-13:45
解説:広島県立歴史民俗資料館職員

【問い合わせ先】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)0824-66-2881

内裏雛(広島県立歴史民俗資料館蔵)


三次人形 菊持ち娘(広島県立歴史民俗資料館蔵)


天神掛軸(広島県立歴史民俗資料館蔵)