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ブンカッキーが行く!! 「夏目漱石の美術世界展」

掲載日:2013年3月30日
 今、広島県立美術館(広島市中区)では5月6日(月・振休)まで『夏目漱石の美術世界展』を開催しているよ。夏目漱石(1867-1916)と言えば、近代日本を代表する文豪だよね。『吾輩ハ猫デアル』や『坊っちゃん』をはじめ有名な作品がいっぱい!読んだことがない人でも作品名は知ってるっていう人は多いんじゃないかな。(ボクもそうなんだけどね。)

 漱石は子どもの頃から絵を見ることが好きでロンドン留学中には熱心に美術館へ通っていたんだ。あ、漱石はもともと英文学者なんだよ。さらに、同時代の画家たちと親交があって、東西の美術について幅広い知識と鑑賞体験を持っていたんだ。だから、漱石の文学世界は、古今東西の美術ととても深い繋がりがあるんだって。例えば作品の中に画家の名前が次々とでてきたり、美術作品が重要なモチーフとなっていたりするんだ。

 この展覧会は、漱石が注目し、小説や日記、批評のなかなどで語った作家や作品が集められているんだって。漱石が見た美術作品や漱石が語った美術作品を同じように目にすることができるなんて、とっても感慨深いよ。それに、作品とともに漱石の小説の一節が紹介されていて、漱石の作品も一緒に楽しめるんだ。美術と文学を一度に味わえるなんて、とっても贅沢だよね。この他に、漱石自筆の作品や、小説の挿絵など漱石の美術世界が盛りだくさん!!

 ところで、美術館の隣には、名勝縮景園があるんだけど、美術館から一部を眺めることができるんだよ。ボクが行ったときはちょうど桜が咲いていてとってもきれいだったな!それに、この展覧会の入館券を提示すると100円で入園できるんだって。美術、文学、自然と一日中楽しめるんじゃないかなぁ。展覧会と一緒に縮景園もおすすめだよ!両方楽しんでね。


「夏目漱石の美術世界展 美術は小説よりも奇なり・・・」
【期間】〜5月6日(月・振休)9:00〜17:00(金曜は20時まで開館)
※入館は閉館30分前まで。
※会期中無休
【場所】広島県立美術館(広島市中区上幟町2−22)
【入館料】1,200円( 1,000円)、高・大学生 900円 (700円)、小・中学生 600円(400円)
※( )内は団体料金

【関連イベント】
◎記念講演会「明治28年の子規と漱石」
 ■日時:4月21日(日) 14:00〜(受付13:30)
 ■講師:竹田美喜(松山市立子規記念博物館館長)
 ■会場:地階講堂
 ※聴講無料。申込不要(先着200名)

◎美術講座
(1)「Love Soseki〜夏目漱石が愛したモノ〜」
 ■日時:3月31日(日)・4月14日(日)
 各日10:30〜/13:30〜(各日、30分前受付)
 ■講師:藤村直己(広島テレビ)
 ■会場:3階ロビー
 ※聴講無料。申込不要(先着50名)

(2)「文豪・夏目漱石の眼力」
 ■日時:4月7日(日) 13:30〜(受付13:00)
 ■講師:越智裕二郎(広島県立美術館館長)
 ■会場:地階講堂
 ※聴講無料。申込不要(先着200名)

(3)「『夏目漱石の美術世界』散策」
 ■日時:4月28日(日) 13:30〜(受付13:00)
 ■講師:藤崎綾(広島県立美術館主任学芸員)
 ■会場:地階講堂
 ※聴講無料。申込不要(先着200名)

◎ギャラリートーク
 ■日時:毎週金曜日11:00〜
 /4月5日(金)・26日(金) 18:00〜
 ■講師:藤崎綾(広島県立美術館主任学芸員)
 ■会場:3階企画展示室
 ※入館券が必要です。

【問合せ先】
 広島県立美術館 082−221−6246

(J.M.W.ターナー 《金枝》 1834年 テイト、ロンドン(C) Tate, London 2013)


(岸田劉生 ≪画家の妻≫