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広島文化新人賞受賞者に聞く 〜七搦綾乃さん

掲載日:2021年5月1日
令和2年度 広島文化新人賞を受賞された御三方のうち、お二人目のご紹介は七搦綾乃さん(広島市)です。

◆広島文化新人賞の受賞、おめでとうございます。
 ありがとうございます。これまでの活動を支えて下さった方々に心より感謝申し上げます。
 私が大学進学のため広島に来た頃と比べると、若い作家が作品を制作したり、発表できる場や作家同士が繋がれる機会が増えたと感じています。今後も地道に美術を続けていこうとする作家達が、広島を拠点にしていきたいと頑張れる場所であるといいなと思います。

◆七搦さんの作品は一つの作品に「生と死」「美と酷」といった相反する概念が同居した独創的な木彫表現となっていると伺いました。創作において常に意識していることや大切に想っていることなどがありましたらお聞かせください。
 私が自身の彫刻を制作する上で常に大切にしていることは、「作品が在る」というよりは、いきものと対峙するように「何か居る」という状態を目指して仕上げていくことです。そのために非常にこだわっているのは、「木彫ではあるけれども、木以上の存在になって、自分にとっても見る人にとっても言葉や文章や知識が追い付いてこないものにしたい」ということです。木の持つ豊かな制限、条件付きの可能性、コントロールしきれない未来に寄り添って、そこを目指しています。
 
◆アーティスト・ラン・スペース「広島芸術センター」についてご紹介いただけますか?
 広島芸術センター(広島市中区光南町二丁目17-1 小中ビル1階)は2010年に大学院在学中に設立しました。アーティストランスペース(アーティストが運営するアートスペース)として、地元広島の若手芸術家を中心に、国内外の気鋭のアーティストの展覧会を開催してきました。これまでに100件以上の展覧会を開催したほか、子ども向けのワークショップ、トークイベンド、国外のアートスペースとの交流プログラム、勉強会の実施など多岐に渡る活動を行っています。展示空間は30屬良屋と20屬良屋の2室からなります。市街地から少し離れた場所に位置しておりますが、足を運んでいただけると幸いです。
  
◆今後に向けてひと言いただけますか?
 今年の4月から、念願の自身のアトリエを持つことができました。今後は制作、育児、家事の両立を目指してより一層頑張りたいと思っています。木彫の制作には特別な環境や機材が必要なため、アトリエを探していたこの数年は、なかなか理想の場所が見つからず、好きなことを続けていくことがこんなにも難しいことなのだと、夢を実現させることへの道のりに落ち込む日々もありました。それでもこうして手に入れることができたのは、家族やこれまで作り続けてきた作品達の存在が大きかったと思います。30代も次のステップの為の土台となるように、精進していきたいと思います。


ありがとうございました。
現在開催中の展覧会で新作を発表しておられるそうです。皆さん、是非お出掛けください!


「Coexist -共存-」
会期: 4月28日(水)−5月30日(日) 10:00‐18:00 
休廊日: 月、火曜日
入場料: 無料
会場: gallery fixa(〒708-1315 岡山県勝田郡奈義町中島西39-1)
参加作家: 小林万里子、染谷悠子、田中彰、七搦綾乃、濱口綾乃

七搦綾乃さん


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広島芸術センターでの展示