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みよし風土記の丘ミュージアム「春を待つ 三次人形とひな人形」

掲載日:2021年1月15日
 広島県北部では、かつてひな祭りを「節句」と呼び、旧暦の3月3日に「どろでこ(土人形)」などを飾って子どもの成長を祈っていました。初節句を祝う贈答品として親しまれてきた「三次人形」は、その代表的なものです。三次人形の始まりは江戸時代の終わりに遡り、遅くとも安政元年(1854)には現在の三次市三次町に窯が築かれました。その後、現在の三次市十日市南に窯が築かれて現在まで引き継がれています。

 今回の展示会では、三次人形の制作が始まって間もない万延元年(1860)頃の作品を始め、今年度、広島県立歴史民俗資料館に寄贈いただいた江戸・明治・大正・昭和の貴重な作品などを初公開します。あわせて、明治から平成に至るまでのひな飾りを展示し、ひな飾りやひな人形の変遷を紹介します。
(みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)館長 田邊英男)

みよし風土記の丘ミュージアム「春を待つ 三次人形とひな人形」令和2年度 新春の展示会
【展示内容】
●第1部 三次人形
第1章 三次人形のはじまり
 万延元年(1860)の年号が記された三次人形などから、制作が開始されたばかりの時期の三次人形を紹介します。
第2章 ふたつの三次人形
 宮の峡(みやのかい)人形と十日市(とおかいち)人形、二つの窯で焼かれた三次人形から、互いに競い合いながら優れた作品を作っていた様子を紹介します。
第3章 今に伝わる三次人形
 昭和から現代にかけての作品、現代に続く三次人形の変遷を紹介します。
第4章 三次人形のなかまたち
 三次人形の影響を受けて成立した県内の土人形を紹介します。
●第2部 ひな人形
 明治から平成に至るひな飾りから、ひな飾りやひな人形の変遷を紹介します。
【会場】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)(三次市小田幸町122)
【会期】令和3年1月22日(金)〜3月14日(日)
【時間】9:00〜17:00(入館は16:30まで)
【休館】月曜日
【料金】一般200(160)円 大学生150(120)円 高校生まで及び65歳以上は無料
※( )は20名以上の団体料金
【問い合わせ先】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)0824-66-2881

■関連行事はこちら→「春を待つ 三次人形とひな人形」関連行事

三次人形 天神(万延元年(1860)頃、広島県立歴史民俗資料館蔵)


三次人形 女さんば(昭和10年(1935)頃、広島県立歴史民俗資料館蔵)


ひな人形(昭和50〜60年代、広島県立歴史民俗資料館蔵)