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2022年に迎える福山城築城400年に向けて「始まります!福山城令和の大普請(だいぶしん)」

掲載日:2020年7月15日
 福山城の初代藩主である水野勝成は三河国の生まれで徳川家康の従兄弟にあたる人物です。青年期では一番首をとるなど数多くの武功を立てるなど勇ましい一面もありながら、56歳で福山藩初代藩主となった勝成は名君としても称えられています。

 1619年(元和5年)に備後へ入封した勝成の手により、福山城は西国の外様大名ににらみを利かせる西国鎮衛の城として1622年(元和8年)築かれました。特に福山城の城郭史上価値のある特徴として「天守北側の鉄板張り」が挙げられます。福山城の別名は「鉄覆山朱雀院久松城(てっぷくざんすざくいんひさまつじょう)」というように南(朱雀)を正面としていました。そのため、正面は五重天守に20基を超える櫓や多門櫓など幕府の権威を示す城としての機能を持ちつつも、10万石という制限があったため、北側は防御が弱く、大砲などから守るために鉄板を張っていました。北側鉄板張りの城というのは城郭史上唯一無二の価値あるものです。

 廃城令後も天守は残り、1931年(昭和6年)に国宝に指定されましたが、1945年(昭和20年)8月8日の福山空襲によって焼失しました。
 その後、戦後の復興に願いを込めて、当時の市民の皆さんのご寄附により、市制50周年記念事業として再建された天守は全国でも珍しい天守を活用した博物館として開館しました。

 そして、今、城郭史上価値ある福山城を後世に語り継ぐため、整備が本格的に始まります。今後は北側の鉄板張りや高欄、華頭窓をはじめとする各階の窓の外見を復元やバリアフリーの観点から誰もが快適にお越しいただけるようにエレベーターも設置します。

 こうした福山城の価値を後世に語り継ぐため、ガバメントクラウドファンディングも7月1日から実施しています。整備する北側鉄板と天守に設置する瓦に名前等好きな文字を書くことができるイベント(2021年7月実施予定)を記念品としています。
 福山城に名前や大切な人へのメッセージなど残してみるのはいかがでしょうか?
(福山市経済環境局文化観光振興部文化振興課築城400年事業推進担当 小林)

【全国唯一のプロジェクト!福山城の「天守北側の鉄板張り」を復元したい!第1次ガバメントクラウドファンディング】
期間:2020年(令和2年)7月1日(水)〜9月29日(火)
記念品:天守北側に設置する鉄板と天守の瓦のうち、改修する瓦の裏面に名前等好きな文字を記入する権利(2021年(令和3年)7月ごろイベント実施予定)
寄附額:(1)北側鉄板記入/10万円以上 (2)瓦への記入/1万円以上
ガバメントクラウドファンディング

福山城築城400年記念事業公式サイト

【問い合わせ先】
事務局:福山城築城400年記念事業実行委員会(福山市経済環境局文化観光振興部文化振興課内)084-928-1117

福山城CG 福山城天守北側


福山城夜間景観照明(月見櫓・湯殿・伏見櫓・狭間点灯)


第1次ガバメントクラウドファンディング記念品 左側:鉄板イメージ/右側:瓦イメージ