トップページ> オンラインマガジン
オンラインマガジン
バックナンバー一覧
みよし風土記の丘ミュージアム「霧に包まれた古墳の謎−大王(おおきみ)の時代と三次盆地−」

掲載日:2018年9月15日
 霧の海で有名な三次盆地は、およそ4000基もの古墳が築かれた、中国地方でも有数の古墳密集地帯です。そして、三次の古墳は、「倭の五王」と呼ばれる大王たちが活躍した5世紀頃(古墳時代中期)に、特に急増することが知られています。こうした「大王の時代」に、内陸の盆地になぜこれほど多くの古墳が築かれたのでしょうか?
 展覧会では、三次盆地で古墳が急増する時代の日本列島を語るに欠かせない“軍事”“渡来文化”といったキーワードと関連する、広島県を中心に各地から発見された資料を紹介します。広く東アジア諸国との関わりも含めた視点から、多くの古墳が築かれた三次盆地や広島県の古墳文化の謎に迫る醍醐味を味わっていただきます。

【展示内容】
 大きく三つのテーマから、「倭の五王」の時代に三次盆地に多くの古墳が築かれた謎に迫ります。
第1部『武力の世紀』
 動乱の時代を迎えていた5世紀前後の東アジアの中で、当時「倭国」と呼ばれた日本はどのような状況だったのでしょう。各地の古墳から見つかっている甲冑など武器・武具、あるいは鎧をまとう人物をかたどった埴輪などをご覧いただき、当時の「軍事」について紹介します。
第2部『海を越えて』
 この時代、軍事とともに注目されるのが「渡来文化」です。各地の古墳から見つかっている朝鮮半島などに起源をもつやきものや装身具などをご覧いただき、当時の日本に新しい文化をもたらした渡来人の様子を探っていきます。
第3部『三次盆地の古墳群』
 4000基も営まれた三次の古墳の時期や墳丘の形、出土品の特徴について紹介します。そして、「大王の時代」に多くの古墳が築かれた背景を、第1・2部でご覧いただいた活発な国際交流を踏まえて、大胆に推察します。
(みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)館長 田邊英男)

みよし風土記の丘ミュージアム「霧に包まれた古墳の謎−大王(おおきみ)の時代と三次盆地−」平成30年度 秋の特別企画展
【会期】10月5日(金)〜11月25日(日)
【会場】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)(三次市小田幸町122)
【開館時間】9:00〜17:00(入館は16:30まで)
【休館日】月曜日、ただし10月8日(祝)は開館、翌日10月9日が閉館
【料金】一般500円(400円) 高・大学生380円(300円) 小・中学生250円(200円)
※( )は20名以上の団体料金
【問い合わせ先】みよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)0824-66-2881

■関連行事はこちら→「霧に包まれた古墳の謎−大王(おおきみ)の時代と三次盆地−」関連行事

重要文化財 茶すり山古墳出土 衝角付冑(しょうかくつきかぶと)(朝来(あさご)市教育委員会蔵・写真提供)


重要文化財 長瀬高浜(ながせたかはま)遺跡出土 甲冑(かっちゅう)形埴輪(湯梨浜(ゆりはま)町教育委員会蔵・写真提供)


緑岩(みどりいわ)古墳出土 馬形埴輪(広島県立歴史民俗資料館蔵)