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平成29年度全国公募「南画精華展」

掲載日:2018年3月20日
 『南画』とは、中国絵画の大きな流れの一つであり、文人と呼ばれる非職業画家を担い手とする『南宗画(なんしゅうが)』が日本に伝わり、独自の展開を遂げる中で、確立された絵画様式です。書画同源とし、詩書画三絶を理想とする南画において、気韻生動(きいんせいどう)と風雅味が重んじられ、教養に裏打ちされた描き手の知性と品性が問われます。

 頼山陽や田能村竹田をはじめとする江戸時代の文人たちは「万巻の書を読み万里の路を行く」という中国の文人の生き方に憧れ、世俗を超越した崇高な境地を目指し、筆を揮(ふる)いました。その優雅な趣に溢れた彼らの作品は、今なお多くの人々を魅了してやみません。

 山陽や竹田が理想とした風雅の精神とは何かを問いかけようと企画された「南画精華展」。第6回目となる今回は67点もの応募があり、その内の入賞入選作品55点を中心に、審査員出品作品や参考作品として近代南画も合わせて展示しています。この機会に、世俗を超越しようとする南画の伝統的様式美に根差した作品を堪能してみてはいかがでしょうか?

【ことばの意味を聞いてみよう!】
◆『書画同源』とは?
A.「詩」と「絵画」は切り離すことができないものであり、「書(書法)」と「絵画」は根本的に同じであるということ
◆『詩書画三絶』とは?
A.「詩」「書」「画」すべてにおいて一流であること
◆『気韻生動』とは?
A.生気が満ちあふれていること
(頼山陽史跡資料館職員ご協力)

【平成29年度全国公募「南画精華展」】
日時:平成30年3月16日(金)〜4月1日(日)9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日
場所:頼山陽史跡資料館(広島市中区袋町5-15)展示室・ロビー
入館料:一般300円(240円)、65歳以上240円、小・中・高生150円(120円) ※( )内は15名以上の団体料金
問合せ先:頼山陽史跡資料館 082-298-5051

ちらし





展示風景