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「願いをかなえ 災いをはらう ―遺跡から見つかった中世まじないの世界―」

掲載日:2016年5月1日
 中世という時代は、天災や疾病などさまざまな災厄が人々を取り巻いており、このような災いから逃れ願いをかなえるために、人々は神仏を信仰し、生活の中にまじないを取り入れていきました。このような当時の人々の願いや想いを読み取ることができる資料が、近年、広島県内の遺跡から多数出土しています。
 
 府中市の坊迫(ぼうさこ)C遺跡からは、鎌倉時代後期頃の寺院跡が見つかっており、出土した鬼瓦はこの寺院の屋根の棟先を飾っていたものと思われます。厄除け・魔除けのために設置され、家屋やそこに住む人々に災厄が降りかからないよう、恐ろしい顔で睨みをきかせます。

 広島県立歴史博物館(福山市)では、平成2年に「中世の民衆とまじない」と題して企画展を行い、さまざまなまじないに関連する資料の展示を行いましたが、このたびは、その後に広島県内で新たに出土した考古資料を中心に展示を行っています。皆様、お誘い合わせの上、ぜひお越しください。
(ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)主任学芸員 尾崎光伸)

「願いをかなえ 災いをはらう ―遺跡から見つかった中世まじないの世界―」福山市市制施行100周年記念事業協賛 春の展示
【会期】平成28年4月22日(金)〜6月5日(日)
【会場】ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)(福山市西町2-4-1)
【開館時間】9:00〜17:00(入館は16時30分まで)
【休館日】月曜日(5月2日は開館)
【入館料】一般290円(220円)、大学生210円(160円)、高校生まで無料
※( )内は前売特別入館券及び20名以上の団体
【問い合わせ先】ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)084-931-2513
■関連行事はこちら→「願いをかなえ 災いをはらう ―遺跡から見つかった中世まじないの世界―」関連行事

鬼瓦〔坊迫C遺跡(広島県府中市)出土〕府中市教育委員会蔵