石本 正 絵をかくよろこび
日本画家 石本正(1920-2015)は、島根県那賀郡岡見村(現浜田市三隅町岡見)に生れ、20代からは京都を拠点に活躍しました。特に、1960〜70年代の舞妓や裸婦を主題とした作品は、従来の日本画にない新たな人物表現を生み出したとして高く評価されました。
戦後日本画壇を代表する画家となるも石本は地位や名声を求めず、画は技術ではなく「心で描く」という姿勢を貫きました。自身の「感動する心」によって生まれる描きたいものを徹底的に描き、晩年まで命を燃やすように制作に没頭しました。「画を描くのは楽しい。それは生きる喜びでもある。」という言葉は、画道ひとすじに生きた95年の人生を象徴しています。
本展では、生涯描き続けた舞妓像をはじめ、2001年に故郷に開館した「浜田市石正美術館」ご所蔵の晩年の作品とともに、石本芸術のエッセンスをご紹介します。
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