兜−その様式と美−
2024年度(令和6年度)福山城博物館春季テーマ展
戦場で頭部を保護するための武具を「兜」といいますがその歴史は古く、日本においても古墳時代の副葬品からその存在は確認出来ます。時代が進む中で平安時代には「星兜」、鎌倉時代後期から南北朝時代には「筋兜」と、金属加工技術の向上と戦闘形態の変化に合わせた兜が生まれます。そして室町時代末期、全国で武将・豪族による合戦が多発する中でそれまでの兜とは全く異なる「変わり兜」が開発されるようになります。
この度はそうした時代による兜の変遷を辿りながら室町・江戸時代に開花した変わり兜とそこから垣間見える美意識について紹介します。 |